2004年3月29日 NO.73
朝日ににほふ 山ざくらばな




 先の26日、82兆円にのぼる2004年度予算が参議院を通過した。これにより国会は、年金制度改革、道路公団改革、有事関連法案などの重要法案を本格的に審議することとなる。そうした中、代議士の一日を追ってみた。

代議士の三月某日
 
腕が冷たい。目覚まし時計を見ると朝の5時半。桜もまもなくと思いきや、ここ何日かの東京は寒さが行ったり来たり。あと30分、毛布に体をくるめるも頭は覚めてしまい、勇気を出して床をでる。のしイカのようなスリッパに足を入れて顔を洗う。暖かさを求めてコーヒーを一杯。コンロの炎が今日はやけに青く感じる。部屋の空気がいつもより乾いているのかもしれない。窓を開けて空を見る。髭を剃り、髪を整えると無機質ないつものスピーカー音がする。国会行きのバスの報せだ。あと1分。ワイシャツをクリーニング箱に投げ込んでバスに駆け込む。今日も一日が始まる。

 7時50分、国会到着。8時から朝の勉強会。本日は有事法制がテーマ。警察庁、消防庁からヒアリング。説明が終わるやいなや、売店に走る。この10分が朝食タイム。昆布とシャケのおにぎり2つ、ペットボトルのお茶、これが朝の定番。国対控室で掻きこんだら9時から国土交通委員会。15分には国対役員室に戻って役員会。9時30分環境委員会理事会、40分委員会と続き、お昼まで2つの委員会を行きつ戻りつしながら、その間、陳情、面談をこなす。お昼は選択の余地なく、そばを流し込む。一応健康のため野菜そばを注文。ゲップを出す暇もなく12時40分代議士会。13時からは本会議。本日の議題は地方財政。先日レクチャーした1年生議員が初々しく元気に登壇。15時本会議終了。

 国会事務室に戻るのを待つように航空局が飛び込んできた。30分後には入れ替わって環境省が入ってくる。このぐらいの時間になると話を聞くのも少々疲れる。16時半には夕方の勉強会。テーマは持続可能な社会。某クルマメーカーの環境技術についてヒアリング。17時半からは環境政策部門の役員会。テーマは環境税。18時から両院議員懇談会。党本部までの1キロをホントに走る。

 夜に入って19時、外交議連。20時、政策フォーラム。21時からは有志議員との情報交換。梅入りのお湯割り焼酎が美味しさを増した頃、党幹部から携帯電話が入る。誰かを生贄にするよりは全員で行くことになる。幹部と議論すること2時間。時計は既に0時を回っている。テーマは政権交代。宿舎はまだ遠い。

義を見てせざるは勇なきなり
予算が参議院を通過した頃、胸が引き裂かれるニュースが飛び込んできた。六本木ヒルズの回転扉で男児死亡。辛すぎる事件である。詳細がわかればわかる程、これは事故ではなく事件である。まさに現代日本が抱える歪を凝縮した事件である。

義を見てせざるは勇なきなり。後半国会に心して臨む。



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