2003年2月6日 NO.59
 小さな泉に美しさはあるのか!
重要法案審議いよいよ本格化開会



 歴史に残る通常国会。1月30日には平成14年度補正予算が可決。31日には小泉内閣総理大臣の施政方針演説をはじめとする政府演説(外交・財政・経済)。そして、これから15年度予算、継続となっている有事法制等の重要法案の審議がいよいよ本格スタートする。以下に今国会の重要法案を紹介する。
 また、米国が安保理外相会議でイラクの大量破壊兵器開発の隠蔽証拠を提示し、緊迫がさらに高まるイラク情勢。2月5日には、元UNSCOM(国連大量破壊兵器廃棄特別委員会)の一人であった スコット・リッター氏からイラク情勢に関する貴重なお話を伺ったので、その概要をご報告する。


今国会の重要法案

[有事関連三法案]―継続法案
 「武力攻撃事態法案」 「自衛隊法改正案」 「安全保障会議設置法改正案」の三法案。武力攻撃事態の定義を
 (1) 武力攻撃(おそれがある場合を含む)が発生
 (2) 事態が緊迫し、武力攻撃が予測されるに至った事態
 と規定し、国、地方公共団体、指定公共機関の責務を定め、首相が地方公共団体などに指示したり、従わなければ代執行できる権限などが盛り込まれている。
 また、以下の法案が関連法案として噂されている。
 ・ イラク支援法
  米国のイラク攻撃に備え、自衛隊による復興支援等に関する法案。
 ・ 防衛省設置法案
 第151回国会ですでに提出されており、省庁に格上げする法案が審議される可能性がある。

[個人情報保護法案]―継続法案
 個人情報を継続的に利用する企業や個人などを「個人情報取扱事業者」と規定し、守るべき義務を課した。従わない事業者には、6カ月以下の懲役か30万円以下の罰金を科すことができる。報道機関や政治、宗教部門などは適用からは除外されたが、努力規定の「基本原則」が適用される。
 なお、住民基本台帳ネットワークの稼動はこの法案成立が前提条件であった。

[社会資本整備重点計画関連法案]
 個別分野ごとに策定してきた九つの公共事業長期計画を一本化する法案。来年度以降5年間を計画期間として、道路、鉄道など13分野の公共事業を対象にする。また、それに関連して、個別長期計画策定の根拠となってきた各種緊急措置法の廃止法案も提出される。

[特許法等一部改正法案]
 特許に関わる、異議申立て等の紛争処理制度の合理化、特許関連料金の改定等審査関連制度の見直し、国際的制度調和を推進する観点から出願規定の整備を行う。

[ピッキング対策法案]
 ピッキング用具等、特殊開錠用具の所持を禁止し、国等の責務、錠の防犯性能の表示、その他所要の規定を整備する

[児童福祉法一部改正法案]
 少子化進展にかんがみ、地域における子育て支援の強化を図るため、市町村が実施する子育て支援事業の法定化等所要の措置を構ずる。



元査察官の生の声

 元UNSCOMに所属し、イラク問題に精通。ブッシュ大統領が一番恐れる人物と言われ、今やマスコミから引っ張りダコのスコット・リッター氏からお話を伺う機会があった。彼の考えを要約すると、以下である。
 『ブッシュ政権がいかなるレトリックを弄しても、イラク戦争はアメリカの戦争である。そしてワシントンの決断は安保理決議に関わらず下されるだろう。』
 その理由として、以下を挙げた。
 ・ 91〜98年のUNSCOMの査察により、大量破壊兵器開発計画は、製造施設・設備まで90〜95%廃棄された。
 ・ イラクの大量破壊兵器開発・保有を裏付ける証拠は未だ見つからず、それは国連文書に明記されている。
 ・ 大量破壊兵器の脅威にもとづくイラク攻撃に大義はない。査察の続行を妨げることは「フセイン政権転覆」というアメリカの政策の強要。ひいては独善的な世界支配に繋がる。
 そして、最後に彼はこう締め括った。
 『安保理と国際社会は、イラクの大量破壊兵器開発・保有に確たる証拠がないかぎり、ブッシュ政権に屈せず、作為的な期限を設けずに査察を続行させ、法の支配を守ることである。』
 伴野豊は彼の言葉をかみ締め、国会に臨む。




・ 詳しい資料等をご希望の方は、伴野豊事務所までお申し付け下さい。




バックナンバーへ戻る