2002年11月26日 NO.54
 国有化と民営化



 低迷する経済の現況、時代遅れとなった20世紀型の成長ありきのシステムが残存する中での歪み。これは一度リセットボタンを押す必要がある。組織や業態によって、官から民へ、または民から官へ、健全化の道筋を描く。それぞれの状況をきちんと分析した上での丁寧な対応が求められている。
 民営化されるものと国有化されるもの。それぞれご報告する。


民営化編:特殊法人改革関連法案、衆議院で可決。その行方は・・・・

 特殊法人改革関連46法案が19日衆議院で可決され、参議院に審議の場が移された。衆議院では特殊法人特別委員会を設置し審議を行った。この法案により、水資源開発公団等49の特殊・認可法人が独立行政法人化、民営化、統廃合され、そのうち大多数の38法人は独立行政法人化される。なお、話題の道路公団は「道路関係四公団民営化推進委員会」において民営化の在り方が検討されている。

 特殊法人と独立行政法人の違いは主に以下の5点

・ 3〜5年の中期計画を設定する。
・ 外部の第三者機関である評価委員会が中期計画を事後評価する。
・ 3〜5年毎に、評価を踏まえ、業務継続の必要性、組織形態の在り方を、改廃を含めて見直す。
・ 評価を前提に法人の長に幅広い裁量権を付与する。
・ 企業会計原則を導入するともに業務全般の公表を義務付ける。

 伴野豊は特別委員会で、鉄道建設公団、運輸施設整備事業団、日本下水道事業団、帝都高速度交通営団について、技術の継承、民営化に向けた財務体質等について質問した。特に独立行政法人については「評価は民間企業でいえば経営のあり方を問う株主総会にあたる。これをきっちりやらなければ、この改革は成功しない」と政府を質した。
 決してかたちだけの改革にしてはならない。法人が国民の納めた税金を無駄にしていないか。評価委員は公正で客観的に選ばれているか。評価は厳格なものになっているか。しっかり監視していく。



国有化編:クラッシュしないために銀行を国有化する、という考え方

 地11日、大塚耕平参議院議員をお招きしての伴野豊後援会主催の勉強会。経済ってそういうことだったのか、と改めて確認できる良い機会となった。
 いろんな人がいろんなことを言って、与野党入り乱れてのまさに百家争鳴の経済政策。大塚議員は国の財政のことを企業経営に例えてみせた。企業であれば、業績を良くするためには、?売上を伸ばす(景気)、?単価を上げる(価格)、?経費を下げる(コスト)、この3つしかない。これを国に当てはめれば、?は景気対策、?はデフレ対策、?は財政再建となる。前二者は営業政策とも言える。
 また、不良債権処理と産業再生を同じ土俵に置きつつ、遅々として進まない不良債権処理には個々の企業・銀行と政府、両者の努力で解決するしかないこと、しかしそれ以上にいまの日本に欠けているのは産業再生であることを強調した。すなわち、その企業が属している産業全体の問題を解決しない限りなんともならない。更に言えば、個々の企業、そして「日本株式会社」復活の課題は、やはり「売れる製品」をつくっていくことしかないと述べた。
 それにしても、長年にわたるジャブジャブの景気対策、そして銀行の貸し渋り対策をしてきたのに、何故お金が民間に、必要とされているところへまわらないのであろうか。話題は銀行の再生へと進んだ。銀行としては、自己資本比率が下がることを恐れて、資金を民間に貸し出さないで国債の購入等に充ててしまう。また本来ならより困窮した中小企業を救済すべき政府系金融機関も安全志向が銀行以上に強くなっている。
 銀行の自力再生について。大塚議員は、もはや自主的には無理であり、破綻を避けるためにはいったん全て国有化すべきと主張した。厳しいルールの下、金融機関における公共性を維持する指導が強められることになる。当然、銀行の勝手な都合による貸し渋り・貸し剥がしや金利の上積みなどは排される。そして期限を切って後、不良債権比率や中小企業向け融資比率、経営陣等、健全な金融機能という面で所定の水準を満たすものを再民営化、そうでないものは整理・統廃合するのである。
 いま、日本の経済自体が、待ったなしで前例のない困難な状況に直面している。「金融機関の健全化」も重要だが、それ以上に「金融機能の健全化」が大切である。日本経済を破綻させないためにも、時間とお金に無駄のない財政政策が求められている。大塚議員の見識を具体化すべく、伴野も全力で取り組んでいきたい。




・ 詳しい資料等をご希望の方は、伴野豊事務所までお申し付け下さい。




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