NGO問題・田中外相更迭以来、支持率急降下の小泉さん。さらに参考人質疑で、真紀子さん「小泉さんこそ最大の抵抗勢力」発言、鈴木宗男代議士の疑惑大噴出。風雲急を告げる状況である。
激震の走る永田町。そんな中、ばんの豊後援会主催の早朝勉強会に岡田克也・民主党政策調査会長が登場、「これからの日本」というテーマで熱弁をふるった(2月18日)。岡田政調会長は週末のTV討論会で民主党の顔として登場することも多く、ポスト鳩菅の若きエースとして、党の先頭に立って活躍している。
今回は、当日の講演概要をお知らせする。
小泉さんの正体
12日、予算委員会で質問に立った岡田政調会長。まずはその話から始まった。
岡田政調会長の印象。その時の小泉さんは全く余裕のない感じがした、という。閣僚席から首相自ら野次を飛ばすなど、異例のこと。支持率が急落した中、それが今の小泉さんの立場を象徴している。
抵抗勢力に対して本気で反抗は出来ないものの、人気浮揚のため、国民向けに抵抗勢力に屈していない姿勢は見せたい。そんな苦しまぎれのパフォーマンス。改革の本質をすり替えて、どうでもいいところで自らの主張を押し通す。それで、懸命にやっているかの如く見せようとしているだけ。
その一例が医療制度改革。3割負担を法律に書かないと改革は進まない、と小泉さんは主張。しかし、それは本質的な話ではない。現場の医療改革こそが本当の改革であるはず。
かつて、小泉さんが厚生大臣だったとき、負担を1割から2割に上げている。当時は自社さ政権vs.新進党で、岡田政調会長は厚生委員会で理事。それに新進党側、影の厚生大臣が、今まさに厚生大臣現職の坂口さん。
それぞれの役回りは変われども、登場人物はあのときも今回と全く同じ。歴史は繰り返す。「改革と負担増はセットで」と、当時の小泉厚相は主張。2000年までには改革するから、と言って具体案だけは示した。医療財政も逼迫して時間がないので、とりあえず先に負担増を認めてほしいと言っていた。しかし現実には負担増だけ先行し、改革は全く進まなかった。
時計の針を今に戻す。小泉さんは、この1ヶ月ぐらいが正念場。そこから二つの道がある。一つは、自民党の抵抗勢力に妥協して延命を図る、但し支持率は更に下がる。いま一つは、抵抗勢力と徹底抗戦、走れるところまで突っ走り、少しは改革する、というシナリオ。しかしどうやら、現実にはズルズルと妥協する方へと傾いている。
一方、経済・金融の面でも、いよいよ大きな決断を強いられる局面が訪れる。就任以来「全く問題ない」と言ってきた小泉首相の責任が、いままさに問われる。
そして、追い詰められた変人が、政権の求心力を回復するための最後の手段としての解散・総選挙。今年秋以降は十分に有り得る、と岡田政調会長は指摘した。
どうする民主党
自民党政権はこのまま続くのか、という参加者からの質問に対して、岡田政調会長は次のように応えた。
自民党で一番深刻な問題は、人材の供給ルートが限られている、ということ。政治家の二世か手垢のついた地方議員のどちらか。自民党は沈みゆくタイタニック。党の拠って立つ基盤自体が時代に合わなくなってきている。それに比べて、民主党は各方面から優秀な人材が数多く当選してきた。官僚が各党の代議士にレクチャーしたときの印象として、新人議員の質は民主党の方が高い、という評判。
そうは言うものの、いま小泉さんから離れつつある多くの国民の皆さんの心を、民主党がつかめていないという現実。これは謙虚に反省すべきことで、これこそが民主党のこれからの課題である。
これに関して、伴野はマスコミとの関係を指摘。マスコミに上手くのる必要性を認めつつも、マスコミの勢いだけで国の行く末を左右されることへの懸念を示した。
民主党は、若い人にもチャンスがあるし、幹部に言いたいことが直接に言える。開放的で自由な空気がある。多様な価値観を認めるなかで、族議員のように利権とのしがらみもない。
しかし、そういったことはマスコミでは伝わらず、党内のゴタゴタばかりが大きく報じられる。党のまとまりを欠く、とのご指摘もある。その点については、組織である以上、十分な議論を戦わせた後、最後はトップリーダーの決断に従う、ということはごく当たり前のことであり、一致団結していきたい、と岡田政調会長は強調した。
経済の問題。需要をいかに喚起していくかがポイント。
政治がどこまで出来るかというと、減税、都市再生、そういう話になりがち。それも必要だが、本来、経済、需要の喚起は民間の力が基本。
例えば回転寿司。お寿司は高級な食べ物、というそれまでの既成概念が壊されて、お寿司を家族で気軽に食べるようになった。最近の例ではシネコン。既設の映画館のイメージがいまひとつだったのが、これができて、映画を見るという人々がぐっと増えた。つまり、民間がニーズを捉えて、それに合ったものを供給し、新しい需要を喚起する。政府は、それをお手伝いするぐらいのこと。政府自らが需要を作り出すというのは、過去の例にあるように、長期的にはあまり良いことにならない。
いま、日本全体が縮み傾向にある。しかし、この変化の中で、苦しい中、厳しい中でも、これをチャンスとして活かして、いい方向へ向けるべき。ピンチの中にチャンスあり。大変だとは思うが、民間の経営者の皆さん、共に頑張りましょう。
岡田政調会長はそういって講演を締めくくった。
講演後記
民主党随一の政策通にして、次代のリーダーと目される岡田政調会長。伴野いわく、もし自民党であれば、一年生議員の地元の早朝勉強会に、わざわざ党の政調会長自らが来演されるということは、とうてい考えられない。そうったところに、民主党の民主党らしさがあらわれている。
それはそれとして、民主党はキレイ事過ぎる、と評される。相手は政権維持、利権確保の目的のためには悪魔とも手を組み、手段を選ばない集団である。しかし、民主党はそこで選んでしまう。本当に国民の皆さんのためになるのなら、あえて手段を選ばず、泥をかぶってでも前に進む覚悟が求められている。伴野は今回の勉強会の最後、改めてその決意を披露した。
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