1月10日、伴野豊は民主党愛知県連のBSE現地調査団長として半田市内の酪農関連施設に赴いた。年頭あいさつ「行動あるのみ」(ばんちゃんドットコム37号)で述べた現場主義。これもその一例である。「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」とはあるドラマのせりふ。まさにその通りである。今回、生産者の生の声を聞き、行政の対応をその場で一つひとつ確認していく。正確な情報を消費者である国民の皆さんにスピーディーかつタイムリーに発信してゆく。
牛肉のみならず、信頼の回復は正確な情報発信から
BSEが日本で見つかってすでに4ヶ月経過した。その対策は現場で一体どうなっているのか。一方、酪農・畜産農家から焼肉屋さんまで、食肉関係者の風評被害は日増しに深刻になっている。このようなことが続けば、日本で良質な国産牛を口にすることはできなくなる。その影響は生産者のみならず消費者である国民へと最終的に及ぶ。現時点でもBSE対策のお金は国庫すなわち税金から出され、更なる混乱の付けは再び国民に回される。
そのような状況を打開するため、1月10日早朝より、伴野豊を団長とした民主党愛知県連の調査団が、自らの目と耳で現況を視察・確認した。
最初に調査したのが、半田食肉センター。検査場所長と食肉事業協同組合理事長から話を伺い、検査場と屠場すべての工程を視察した。ここでは、昨年10月18日の全頭検査が実施されて以降、万全の体制で検査がなされていること。特定危険四部位(脊髄等)の処理も確実に行われていること。以上、消費者に安全な牛肉のみが出荷されていることを確認できた。
次に調査したのは、小栗牧場。知多牛と呼ばれる黒毛和牛の生産牧場である。ここでは
「このままの状態では、適正な価格で品質の高い牛肉を出荷できなくなる。さらには若手後継者も育成できなくなる」という訴えを聞いた。
その次に調査したのは、酪農家の都築牧場。ここでは
「牛乳の出なくなったいわゆる乳廃牛の処理に困っている」という訴えを聞いた。
続いて調査したのは、半田市酪農組合の飼料配合所。同所では開業以来、肉骨粉はもちろん、動物性蛋白質を飼料としておらず、BSEの原因となるような飼料は、製造・販売されていないことが確認できた。
最後に、国、県の行政担当者と生産者を交えた意見交換会。東海農政局の西関課長が、冒頭今回のBSEに対する対応のまずさについて謝罪するとともに、12に及ぶ対策を説明した。それに対し、生産者側からは、
「乳廃牛の具体的対策を早急に実施して欲しい」
「正確な情報を消費者に広く流すことにより、BSE発生以前の市場状態に早く戻して欲しい」
と要望がなされた。
以上の調査により、この地域で出荷される牛肉は、問題のない、安全なものであると確認できた。
更に、調査のまとめとして、伴野団長は、関係各位に以下を訴えた。
1. BSEを教訓として、徹底した食の危機管理が必要。特にスピーディーかつタイムリーな対応が重要。
2. 情報公開、情報提供の在り方が重要。安全宣言の意味の取り違えなど、正確な情報が消費者に伝わっていない。マスコミの協力も大切。
3. 常日頃から生産者と消費者の信頼関係を築くことが重要。日頃から、お互いの顔が見える関係造りに努めてほしい。
ところで、BSE問題の風評被害を拡大させたのは、政府の危機における初動のまずさと武部農林水産大臣をはじめ関係者の無責任な発言により、消費者の不信感を増大させたことにある。また、一部マスコミの不正確な情報による間違った煽動も見逃せない。牛肉のみならず、全ての信頼回復のはじめの一歩は正確な情報発信にある。


今回の調査を通じ、脳裏に浮かんだのが昨年ヒットした映画「千と千尋の神隠し」の様々な場面。取りわけ「命」に関すること。人間に限らず、地球上の生きとし生けるものの命を、人間が粗末に扱ってきたつけが今、BSEという形で表れてきたのではないか。
今回のことを教訓に、命はじめ何が最も大切なのか、今一度じっくり足元を見つめなおし、日本を再構築していく。その想いで、次期通常国会に臨みたい。
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