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対米関係は?日本の取るべき道は? 時局戦略会議にて、木村一三氏に学ぶ |
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4月1日朝、南シナ海において中国軍のF8戦闘機がアメリカ海軍・電子偵察機EP3と接触、墜落する事故が発生した。アジアにおける安全保障問題の中心である米中関係に緊張が走る。世界にとっては、不幸な事故であった。
2日朝、日中交流における最古参の重鎮で、日中経済貿易センター名誉会長の木村一三氏に、中国の本音の部分についてお話を伺ったのであるが、偶然ながら、このタイミングである。この件について一刻も早く皆様方にお知らせしなくては、との思いで、対中国、対アメリカにおいて将来の日本の取るべき道とは如何等の考えと併せて、ここに紹介したい。
20世紀の超大国・アメリカと、21世紀の超大国・中国 木村氏は、日中国交正常化の際には民間人として重要な役割を果たした人物で、古くは毛沢東とも懇意であった。また、現在も多くの中国側有力者との親密な交流を有する。昭和29年から日中貿易に参加しており、日中交流の最古参として、裏表の事情に精通している。今回は、中国の本音の話と、アメリカ・ブッシュ政権の世界戦略、日本の姿勢について聞いた。 ソ連消滅後、アメリカはいま、世界のリーダーとして最盛期にあるといってよい。中国に対しては根深い警戒心を抱いており、中国の軍事大国化、覇権への道は徹底的に阻止すべき、と考えている。逆に考えれば、21世紀、今から20年後か30年後には、中国がアメリカに比肩する超大国となることを、脅威としているからである。 21世紀半ば、中国は、トータルでは日本を追い抜くと思われる。そして、20世紀の超大国・アメリカと、21世紀の超大国・中国にはさまれた日本の取るべき道は、いかなるものか。未来を生き抜くためには、両国ともに大切なパートナーである。安易にどちらかに追従するだけの単細胞的発想では駄目。冷静に現実を見れば、最良の選択は、両国ともに大切にしつつ、時に掛け橋ともなって、共存共栄を図るための戦略を描いてリードしていくしかない。まさしく、それが政治。 米国の世界戦略。歴史に学べば、かつて、朝鮮動乱に際して、それは大きな転換を見せた。日本は「平和国家」形成から「反共の砦」とされ、台湾についても、中国の言うことにも耳を傾けようという姿勢が失せて、徹底抗戦、独立的な地位の維持へと転換した。その姿勢は今も本質的には変わりない。 一方、中国の現況だが、「人工衛星は打ち上げられるが、故障しないエレベーターは作れない」といったところが、その歪な様を象徴している。しかし、経済の発展がやがて民主化を促し、一党独裁は終焉するであろう。 いま、中国では、村長選挙などで民主化のトレーニングをしている。台湾を手本としての、地方からの民主化。皮肉な話。これが軌道に乗れば、さらなる民主化が進むであろうし、失敗すれば、後退する。順調にいけば、20年から30年後には普通選挙を実施、共産社会主義の看板を掲げたままで、中身を替えてしまう。実践先行、理論後発の時代に、中国はまさにそれを実践していくであろう。台湾、韓国においては、経済発展が先行し、やがて民主化が進んだが、中国ではやや様相が異なるということである。 いままでは政治の世界をはじめ、どの分野でも「反共」でメシが食えたところがあったが、「反共」だけでは論拠を無くす時代。場合によっては日本より民主的になる可能性もある。現在でも、IT分野では日本を凌ぐ勢いを得る。中国の将来的な志向は、台湾への態度が一つの目安となる。平和的吸収を図る徳治的な王道をゆくのか、或いは力による統合と中華思想の全面展開という覇道をとるのか・・・。王道を歩ませなければならない。 日本はどうあるべきか 戦後50年間、日本外交はひたすら対米追従であった。これからはどうすべきか。中国とアメリカは、最後には手を結ぶと思われる。当時はオフレコながら、30年前、毛沢東が大国統治の手本として考えていたのがアメリカ合衆国であり、United of China すなわち連邦国家の様態を想定していたとの話もある。 ユーゴの空爆時においても、中国大使館は誤爆ではない、というのがヨーロッパでは「事実」とされている。米国のミサイル外交は、国際社会において覇道をゆく面がある。その線でいえば、沖縄は訓練地扱いであり、米国の海兵隊も、決して日本のためには動かない、と覚悟しておくべき。 日本は、高い徳で外交に臨みつつ、ガイドラインを発動しない状況、軍事力によらない外交を目指すしかない。台湾についても、軍事力での解決ではなく、平和的な方法に誘導する努力を、日本も積極的に果たさなくてはならない。 日米安保という、永きに及ぶアメリカとの信頼の絆は維持しつつ、中国とも不戦条約(宣言)を交わすなどして、両国の掛け橋として、親米かつ親中の自立した外交を展開すべきである。対米追従だけで良しとすることは、決して最善の態度ではない。教科書問題でも、事実は事実として、恥ずかしいことも認める勇気を持ちつつ、事実でないものは、恐れずはっきりと否定する。 アメリカの覇道、中国の王道に対して、両国のためにも、言うべきことははっきりと、きちんと言う。 今こそ、日本の姿勢が世界で注目されている。
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