2008年4月15日 NO.113
悪魔の天引き本日より始まる



後期高齢者医療制度は廃止を!     

 4月1日から後期高齢者医療制度(長寿医療制度)が開始されてしまいました。この制度は、更なる少子高齢化社会に向け、高齢者の方々の医療費が更に伸びることが予測されるとの試算に基づき、その費用を捻出するため、高齢者の方々にも負担を強いると共に、医療費の抑制につなげることを意図した制度です。この法案は一昨年与党の強行採決で成立されました。

 この制度をどう運用するかの試算は介護保険制度が実施される前の数字に基づいて行われたものであり、著しく厳密性を欠くものです。政府与党は、ずさんな計画に基づく道路整備に10年間で59兆円ものお金を使うことを必要不可欠と言いながら、一方で医療費においては高齢者の方々に更なる負担を強いてこれを年金から天引きし、しかも消えた年金は公約の3月31日になっても何ら解決していません。こうした現状において、この後期高齢者医療制度は早急に廃止すべきものと考えます。

制度の概要と問題点
1.
70歳から74歳の方々の医療費自己負担を1割から2割に上
げる。この実施は平成21年4月から行う。
2.
75歳以上の方々を対象に新たな保険制度を創設する。
(1)現行では市町村ごとの単位で行っていた保険制度を都道府県ご     とに変える。愛知県では月額約7000円を年金から天引き。現状で介護保険料が約4000円天引きされており、合計で月額1万円以上の天引きとなる。
現状では世帯主ごとに課せられていた保険料が一人ずつ個別に徴収される。
(2)今まで、家族の被扶養者で保険料を免除されていた方々に全く新たな負担を強いる。
(3)国保加入の方々は地域により保険料が現状よりも上下し、年金額が低い方にとっては保険料が上がる可能性が高い。
(4)保険料は2年ごとに見直し、2015年には更に10%強値上がりするとの試算がなされている。今後負担が減ることはなく、ひたすら増え続けることが予想される。
(5)主治医制度を導入し、複数の医療機関にかかる時は主治医の紹介が必要となる。また、主治医の診療報酬は治療や検査内容に関係なく一定額となる。すなわち、高齢者の方々の医療費はこの一定額を超えることが多く、医療機関によっては、必要な治療や検査を行うことができなくなる恐れが生る。入院よりも在宅医療を奨励し、受けられる医療が制限されてしまうことになってしまう。


 まさに高齢者切捨ての制度であり、財政の厳しさを弱者や高齢者の方々にしわ寄せを強いる政策以外の何物でもありません。しかも、政府はこの制度導入により医療費の国庫負担がどれくらい減るのかとの民主党の問いに対して明確な回答をいまだしていません。医療費を抑制するために導入すると言いながら、その試算も行わず、国民に負担のみを強いる政府のいい加減さは腹立たしさを超えて呆れるばかりです。

 他の先進国を見ても、ある年代以上を分ける保険制度を新たに作る国はなく、幅広く国民の皆が支える国民皆保険制度の趣旨に逆行するものです。

 私たち民主党を含めた野党4党は、2月28日、後期高齢者医療制度廃止法案を衆議院に共同提出いたしました。

 そもそも医療機関の減少、統合が進み、医療供給体制の整備も十分でない現状において、新たな負担を強いるのみの保険制度の新設は許されるものではありません。政府与党の小手先の医療財政改革などではなく、患者さんの立場に立った抜本的な医療制度改革が必要なのです。一日も早い政権交代を行って、安心な社会と老後を築かねばなりません。

・ 詳しい資料等をご希望の方は、伴野豊事務所までお申し付け下さい


バックナンバーへ戻る